深川博司とアレルギー児への給食誤配

食物アレルギーのある子供の給食について、間違えて配膳(はいぜん)してしまう「誤配」やほかの子供に配膳された食べ物を食べてしまう「誤食」が保育所の約3割で起きていたことが、厚生労働省による全国調査の速報で10日、分かった。約1割の1500超の施設で実際にアレルギー症状が起きていた。

調査を担当した東京慈恵医大の吉沢穣治講師(小児外科)によると、食物アレルギーは低年齢ほど多いのが特徴で、誤食しないよう見張り役の職員が十分に確保されることが必要という。調査対象となった全国約3万3千施設のうち、3月初めまでに回答した約1万4千施設(4割強)の集計を終えた。

集計によると、回答の約3割に当たる4138施設が「平成27年度に誤配・誤食があった」とした。実際にアレルギー症状が起きていたのは1589施設だった。誤りの原因は「アレルギー対応ではない給食を間違えて配膳した」(1890施設)が最多だった。