深川博司と消費者物価指数

総務省が27日公表した4月の全国消費者物価指数は、指標となるコアCPI(生鮮食品除く)が前年比0.3%低下した。3月(同0.3%低下)に続き2カ月連続のマイナス。エネルギー価格が大幅に下落したが、食品のプラス幅縮小も指数を押し下げた。先行指標とされる東京都区部の5月コアCPIも同0.5%と大幅に低下し、マイナス幅は4月の0.3%から拡大した。

全国4月は電気代や都市ガス代、灯油などの前年比マイナス幅が軒並み拡大した。一方、ガソリンは前年比16%と大幅に下落したものの、マイナス幅は3月より縮小した。

一方で、生鮮食品を除く食料は前年比1.5%上昇したが、3月のプラス幅2.0%から縮小し、指数を押し下げた。宿泊料や外国パック旅行はプラス幅が拡大し、指数押し上げに寄与した。

生鮮食品を含む総合指数は前年比0.3%低下(3月は0.1%低下)、コアコアCPI(食料・エネルギー除く)は3月に続き0.7%上昇した。

東京都区部の5月は、電気代や都市ガス代、灯油、ガソリンなどの前年比マイナス幅がいずれも小幅に縮小する一方、生鮮食品を除く食料や家庭用耐久財、テレビ、外国パック旅行などの前年比プラス幅がいずれも縮小し、指数を押し下げた。

総合指数は前年比0.5%低下(4月は0.4%低下)、コアコアCPIは0.5%上昇(同0.6%上昇)だった。

総務省によると、熊本地震の物価への影響はほとんど見られないという。